クラピカ追憶編
あらすじ(概要版)
物語の舞台は、クラピカがまだ里を出る前、クルタ族が外界から身を隠すように暮らしていたルクソ地方の森。 外部との接触を厳しく禁じられ、感情が高ぶると赤く染まる「緋の眼(ひのめ)」を持つ同胞たちと静かに暮らしていたクラピカ少年は、外の世界への強い憧れを抱いていた。ある日、森に迷い込んだプロハンター志望の女性シーラを助けたクラピカと親友のパイロは、彼女が持っていた外の世界の冒険記『D・ハンター(ディノ・ハンター)』という本を読み、その想いを一層強める。
パイロが負った目と足の怪我を「外の世界で優れた医者を見つけて治したい」と願ったクラピカは、長老に直訴して里を出るための厳しい試験に挑む。語学や一般常識のテスト、そして「外の街へ行き、決して緋の眼(ひのめ)にならずに買い物を済ませて帰還する」という最終試験を、パイロの機転と助けもあって見事クリアし、クラピカはついに外の世界へ旅立つ許可を得る。
しかし、クラピカが夢と希望を胸に里を出てからわずか6週間後、クルタ族の集落は幻影旅団による凄惨な襲撃を受け、パイロを含め全滅させられてしまう。生き残りがクラピカただ一人となってしまった惨劇の、悲しい前日譚である。
関連用語
補足・備考(豆知識など)
- 0巻の誕生経緯:本作は元々、2013年に公開された劇場版アニメ第1作『HUNTER×HUNTER 緋色の幻影(ファントム・ルージュ)』の公開記念として『週刊少年ジャンプ』本誌に前後編で特別掲載された読み切り作品である。劇場来場者の先着100万名に配布された非売品コミックス「HUNTER×HUNTER 0巻」に収録され、現在では電子書籍版の単行本として購入・閲覧が可能である。
- シーラと幻影旅団の繋がり:長らく謎だったシーラの正体だが、本編の暗黒大陸・王位継承編(単行本38巻)で描かれた幻影旅団の過去編(流星街での幼少期)において、シーラがクロロ=ルシルフル達の幼馴染であったことが判明した。シーラがクルタ族の森を訪れたことと、その後に旅団がクルタ族を襲撃したことの因果関係について、現在も活発な考察が行われている。
- 残されたメッセージの謎:襲撃後、パイロの遺体の傍らに残されていた「我々は何ものも拒まない だから我々から何も奪うな」という流星街特有のメッセージ。これは流星街からの報復の際によく用いられる文句であり、単なる「緋の眼(ひのめ)」目当ての強盗目的だけではなく、クルタ族と流星街(あるいは旅団)の間に何らかのトラブル・因縁があった可能性を示唆している。