王位継承戦
概要
カキン帝国の次期国王(王位継承者)を決定するために行われている、極めて過酷で残忍なサバイバルゲーム。 現国王であるナスビ=ホイコーロの正室の子供である14人の王子たちが参加している。暗黒大陸へと向かう巨大移民船「ブラックホエール1号」の出航セレモニーへの参加を必須条件として開始され、船という密室環境のなかで「最後の1人」になるまで互いに殺し合いを行う。
カキン帝国ではこの継承戦を勝ち抜いた唯一の生存者こそが、国を大国へと導く真の王の器であると信じられている。
壺中卵の儀(こちゅうらんのぎ)
王位継承戦の根幹をなす、カキン王家に代々伝わる呪術的な儀式。 参加資格を持つ王子が、初代国王の念によって具現化されたとされる「壺」に自らの血液を一滴注ぎ、王になることを念じることで儀式が完了する。これによって、王子たちの性格や無意識の願望を反映した「守護霊獣」が各王子に憑依(発現)する。
この壺中卵の儀には、継承戦を「単なる武力の殺し合い」にさせないための、いくつかの絶対的な本能(ルール)が組み込まれている。
守護霊獣の絶対ルール
同じ壺から生み出された守護霊獣たちは、以下の2つの本能的な制約を背負っている。 1. 霊獣同士で直接殺し合わない 2. 霊獣の憑いた人間(他の王子)を直接攻撃しない
これらのルールの結果、守護霊獣同士が直接対決することはなく、また霊獣が他陣営の王子を直接殺害することもできない。したがって、王子たちは守護霊獣の能力を駆使して「他陣営の護衛や従者を削る(あるいは操る)」「相手の弱点を突いて間接的に死へ追いやる」といった、極めて高度な心理戦・情報戦を強いられることになる。 また、守護霊獣は宿主である王子のオーラを糧にして自律的に動く寄生型の念獣であり、王子本人が霊獣を視認したり、意図的に命令を出して操ったりすることはできない(一部の例外を除く)。
離脱条件と「死の制約」
この継承戦において、「継承を放棄する」「平和的に脱落する」といった生きたままの離脱(リタイア)は一切認められていない。 壺中卵の儀には強力な呪いが込められており、王位継承戦に参加した王子がブラックホエール号の船外へ脱走(離脱)しようとした場合、儀式の制約が発動し、謎の無数の手によって即座に惨死させられる(実際に作中でカチョウ=ホイコーロが脱走を試みてこの呪いによって死亡した)。 実質的に、この船は生き残るか死ぬかしか選べない「蠱毒(こどく)の壺」となっている。
複雑に絡み合う思惑
王位継承戦の戦況を難解にしているのは、各王子たちによる純粋な殺し合いだけではない。ブラックホエール1号の船内には、以下のような多数の外部勢力が乗り込んでおり、それぞれの思惑が入り乱れている。
- クラピカをはじめとするハンター協会(十二支ん):王子(第14王子ワブル=ホイコーロ)の護衛を務めつつ、被害を最小限に抑えようと奔走する。
- カキン系マフィア(シュウ=ウ一家一家、エイ=イ一家、シャア一家):カキンの王族と密接に結びついており、下層デッキで抗争を繰り広げつつ、上層の継承戦にも影響を及ぼす。
- 幻影旅団:ヒソカ=モロウを狩るために船に乗り込み、マフィアとも関わりながら下層を制圧している。
- ヒソカ=モロウ:旅団メンバーを皆殺しにするために船内に潜伏している。
これらの勢力が複雑に絡み合い、もはや誰にもコントロールできない巨大な群像劇・サバイバル戦となっている。